どの国が多い?訪日外国人の特徴と割合~アジア編~

年々増加する訪日外国人。どの国から訪れる人が多いのか、国別で調べてみました。「国別で見る訪日外国人の特徴と割合」についてお届けします。
国別でみる訪日外国人の割合とは
日本を訪れる外国人は年々増加しています。またその増加率は、国籍によって一定の特徴が見られます。
日本政府観光局(JNTO)のデータによると、2016年4月時点での国籍別の訪日外国人数は以下のとおりです。
1位 中国 | 51.5万人 |
2位 台湾 | 38.4万人 |
3位 韓国 | 35.4万人 |
4位 タイ | 13.1万人 |
5位 香港 | 12.7万人 |
上位5位を見ると、アジア~東南アジアの各国の名前が連なります。
本日はこの上位3位の各国における訪日外国人の特徴を国別に調べてみました。
1位の中国人の特徴とは?
訪日外国人の1位は中国人。「爆買い」という言葉がブームを巻き起こしましたが、その火付け役ともなった人々です。
中国人の訪日のピーク時期は?
中国人には、3つの黄金週と呼ばれる休暇期間が決まっています。
2月 | 旧正月 |
5月 | 労働の日 |
10月 | 国慶節 |
いずれも数日間続けての休暇となるため、日本に訪れる観光客は、4~7日間程度の滞在期間となる傾向が高くなっています。
中国人に人気の観光地とは?
中国人に人気の高い観光エリアは次のとおりです。
- 1位 東京
- 2位 大阪
- 3位 京都
- 4位 神奈川
- 5位 山梨
上位3位は、国籍に関わらず人気の高い主要エリアとなっています。横浜や山梨など、首都圏エリアに近いスポットがルートに組まれることが多いようです。
2位の台湾人の特徴とは?
親日で知られる台湾人が第2位となっています。以前は韓国人の割合の方が多かったものの、ここ数ヶ月で韓国人を逆転する数字を打ち出しており、今後も伸びが期待されます。
台湾人の訪日のピーク時期は?
台湾人の訪日ピークは、次の期間が挙げられます。
2月 | 冬季休暇、旧正月 |
4月 | 清明節連休 |
7-9月 | 夏休み、中秋節 |
中国人と同様、2月は旧正月となり来日のピークを迎えます。中秋節では、数日の連休が土日と重なり設けられるため、2016年には9月に4日間の連休が控えています。
日本の滞在日数は、4-6日間が最も多く、7日以上滞在する人も全体の30%程度いるようです。
台湾人に人気の観光地とは?
台湾人に人気の観光地は次のとおりです。
- 1位 東京
- 2位 大阪
- 3位 京都
- 4位 千葉
- 5位 北海道
先ほどご紹介した中国人の人気観光スポットにはランクインしなかった、北海道が入ってきています。
このように最近では、地方都市も訪日外国人の観光スポットとして注目され始めています。この理由の1つにこれまではショッピングや日本食を楽しみに訪れていた外国人が、娯楽や観光・自然体験などを日本の楽しみとして認識し始めていることが挙げられるでしょう。
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3位の韓国人の特徴とは?
韓国は、その近さから訪日の多い国です。日本から韓国への旅行客も多く、相互にニーズの高い観光国であると言えます。
韓国人の訪日ピーク時期は?
韓国人は、ここまでご紹介した2カ国とは異なり、ピーク時期がまとまっているのが特徴です。
1-2月 | 冬季休暇、旧正月 |
7-10月 | 夏休み、秋夕、建国記念日 |
平均泊数については、中国・台湾と比較して最も短い4.3日間と言われています。
これは、移動距離の短さが大きく影響しています。韓国人にとっては、日本は手軽に旅行に行ける国です。海外旅行というよりは、少し遠い国内旅行と言った感覚に近いと言えるでしょう。
そのため、泊数についても、その他2カ国と比較して最も短い特徴を持ちます。
韓国人には他の国にない特徴がある!
日本に訪れる韓国人は、他の国の訪日外国人と異なる特徴を持ちます。
先に述べたように、韓国人にとって日本は「国内旅行」に近い感覚を持っています。そのため、旅行支出額についても、訪日外国人の平均支出額16万円と比べて、半額の7-8万円と言われています。
また、韓国人は日本の楽しみ方にも他国と異なる特徴を持ちます。
訪日外国人の楽しみの1つに「日本食」が挙げられます。日本食の美しさ、味に感動をする外国人は大変多く、外国人専用の飲食店評価サイトが数多く立ち上がっているのも事実です。
その中、韓国人はというと、日本に訪れたとしても韓国料理を食べる割合が高いとのこと。韓国人は韓国料理以外の料理にあまり興味を持たず、日本食を1つの楽しみとして認識していない場合が多いようです。
まとめ
国によって日本を訪れる時期や目的はさまざまです。その国の人に応じた歓迎をするためにも、訪日時期のピークや購買特徴・訪れるエリアを予め把握し、集客・売上アップに繋がる戦略を考えていく必要があるでしょう。
また、今後の動向によっては、欧米人などの訪日も数多く見込めます。国籍に応じたおもてなしを心がけていきましょう。