看板の落下事故の多い地域とは?調査結果と落下の原因

落下により行政の規制も高まる中、看板の事故に不安を覚えたことはありませんか?本日は、「看板落下事故の起こりやすい地域」や「行政からの指導が高まる地域」をご紹介します。
看板落下の危険性が高い地域とは?!
国土交通省は、全国47都道府県にある広告看板の安全性を調査しました。(平成27年2月)
参考:国土交通省-広告板の調査について
その結果、48,000棟のうち1,516棟の看板に補修が必要との調査結果が得られたのです。また、地域別にみると、看板に「落下の恐れがある」地域は以下のとおりです。
埼玉県 | 161棟 |
北海道 | 148棟 |
神奈川県 | 121棟 |
東京都 | 96棟 |
福岡県 | 79棟 |
なぜこれらの地域で、落下事故の危険性が高いと判断されたのでしょうか。
落下事故が起こる原因とは?
落下の危険性が高い地域は、看板の設置台数と落下を誘発する要因等から算出されています。ここから先は、看板の落下を誘発する要因を踏まえてご説明します。
看板が密集する都市部は「地震」での落下に注意
都市部の落下事故を誘発する要因として、最も危険性なのは、「地震」です。都市部には、建物の多さはもちろん、数多くの人々が生活しています。老朽化している看板は、看板を固定する金具が腐食しているケースが多くなっています。そのため、多少の揺れや振動で、金具の緩みや破損が起きかねません。
看板を固定している金具が破損してしまえば、看板そのものが壁から剥がれ落下する危険を伴います。看板本体は無事だとしても、金具1つの落下が大事故に繋がる可能性もあります。
「積雪」の多い地域はこまめに安全性の確認
積雪の多い地域も注意が必要です。雪の重みによる看板の落下や、看板の腐食の進行も考えられます。実際に、最近起こった事故事例では北海道における看板落下事故が記憶にあたらしいかと思います。
落下を誘発するリスクが他の地域に比べて多いことを考えると、定期的な点検を心がける必要があるでしょう。
海沿いの地域は潮風による「塩害」にも注意
海沿いの地域では、潮風にも注意が必要です。海沿いの地域で生活していると、金属のサビが進行するスピードの速さを感じませんか?看板も、数多くの種類が金属から製作されているためサビの進行が早まります。
海沿いの地域でお店や会社の看板を設置する際には、サビによる腐食の進行にも注意した方がよいでしょう。
看板落下を未然に防ぐ!防止策とは?
看板は一生ものではありません。
上記で紹介した特徴を持つ地域はもちろんですが、その他の地域でも老朽化による看板落下の危険性が十分にあります。
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看板が突然落下し思わぬ事故を引き起こさぬよう、耐用年数に応じたメンテナンス・点検を定期的に必ず実施しましょう。
看板のメンテナンスや安全点検は、基本的に看板の設置工事を行った看板屋さんに依頼をします。しかし、人によっては設置した看板屋さんを忘れてしまっている場合や、看板屋さんが既に廃業している場合も。
看板屋さんにとっては、安全点検やメンテナンスは自分が設置した看板以外は対応したくないと断る会社も多く存在します。
そうは言っても落下を防ぐためには点検が必要です。点検を請けてくれる看板屋さんが見つからない場合には、看板屋さん紹介サイトを利用し、看板屋さんを探してもらうようにしましょう。
看板屋さんを探してみる
まとめ
どのような地域の看板でも定期的な点検・メンテナンスは必要不可欠です。看板の老朽化を放っておくと、予期せぬ大事故を導きます。「外観からは、サビが見えないから大丈夫」と思ったあなたも要注意。看板は知らぬ間に水が隙間から入り込み、中の金属が徐々に腐食しているケースも少なくありません。大丈夫と思っていた矢先に落下!という可能性も大いにあり得ます。
看板の点検は、設置から5年が目処と言われています。必ず定期的に点検を実施し、万が一の事態を引き起こさぬよう、安全な状態で看板を保ちましょう。