顧客体験を重視するイベントが増加中!体験型イベント事例集

インターネットによる情報過多の時代、そしてSNSによる双方向コミュニケーションが当たり前になった今、テレビCMや新聞・雑誌の広告など、企業による消費者への一方的な広告は敬遠されるようになりました。
代わりに注目を集めているのが、UX(ユーザーエクスペリエンス、ユーザー体験)です。
企業が自社製品の販促や広告・ブランディングを目的に、ユーザーや消費者のコミュニティをつくるような体験型イベントが増加しています。
今回は、企業が行なっているコミュニティマーケティングを紹介します。
全国各地から1000人が飲み会に集結!よなよなエール
「よなよなエール」や「水曜日のネコ」などで知られる、クラフトビールメーカー・ヤッホーブルーイングのファンづくりは、とてもユニークです。
「超宴(うたげ)」と呼ばれるイベントでは、ビールを造っている社員と「よなよなエール」のファンが会場に集い、ともに飲み語らいます。2017年5月には軽井沢に、全国から1000人ものファンが集まったそう。
また、より気軽に自社製品を楽しんでもらおうと、オンライン飲み会「よなよナイト」も行われています。 スタッフの飲み会をリアルタイム配信し、視聴者はそれぞれ自宅で「よなよなエール」を飲み、その感想などをハッシュタグ付きで投稿するというもの。
社員と直接関わったり、他の「よなよなエール」が好きな人とやりとりをしたりと、顧客が心理的なつながりを感じられるようになることで、単に「このビールが好き」から、ビールを飲む体験を含めてこのブランドが好き、という愛着が生まれるのでしょう。
編集部と共に作り上げるメディア体験NewsPicks
次にご紹介するのは、経済ニュースプラットフォーム・NewsPicksの取り組みです。。
月5000円でNewsPicksアカデミア会員になると、毎月1冊編集部が選んだ本が送付され、それにまつわる講義やイベントに参加することができます。
特定のテーマに関心のある会員同士が、業種や年齢、立場を超えて交流し、新しい何かを生み出す事を目的としています。
また、NewsPicksアカデミアには「アンバサダー制度」も導入されました。
アンバサダーに応募し選ばれた会員は、編集部とともにイベントを運営したり、SNSに投稿したりと、より会員に近い立場でコミュニティを活性化させていくようです。
ネットからリアルの流れを作るAmazon Bar
2017年10月に、1週間限定で銀座にオープンしたAmazonによるAmazon Barの取り組みは、「ネットからリアルへ」という流れを象徴しています。
Amazon Barには5000種類のお酒が置かれていますが、普通のバーと違い、リコメンド技術を用いてお酒を勧めます。
「今見たい映画は?」「サラダにかけたいドレッシングは?」などの質問に答えると、おすすめのお酒が紹介され、その場で飲むことができます。
Amazonではお酒も販売されていますが、あまり認知されていないため、今回リアル店舗を実施し、そのリコメンド機能と、Amazonが揃えているお酒の種類の豊富さを体験してもらおうとのこと。
インターネットサービスがリアルに進出することで、オンラインでの購入もより身近に感じるでしょう。
- 参考URL
- https://www.amazon.co.jp/b?node=5367839051
- https://www.bci.co.jp/netkeizai/article/3248
- http://toyokeizai.net/articles/-/194044
まとめ
インターネット上でのやりとりが当たり前になった分、リアルな場で交流したり共通の体験をしたりする価値が高まっています。
サービスや情報を一方的に提供していた企業も、似た価値観や文化、趣味をもったユーザー/消費者同士がつながる場を提供していく“ハブ的存在”になることで、自社を中心としたコミュニティづくりを牽引していくことができるかもしれません。