実は、ブームがあるんです。社名変更の歴史

会社の名前を変えるのは、社史においてもかなり大きなトピックだと思われます。
そもそもなぜ、社名を変える必要があるのか?
理由は時代によって大きく異なるようです。
1950年代:旧財閥名の復活
1952年に戦後初めての社名変更ブームが訪れました。その数、何と31社。
企業が旧財閥名を復活させたのです。
また、「東京通信工業」が「ソニー」に社名を変えたのも1950年代でした。
企業例:住友、三井、三菱、安田、大倉etc
1960年代:ソニーが影響?
1958年にソニーが社名変更を行い、影響を受けた企業が1960年代に入り、続々と続きます。
特に1962~1964年には合計50社弱が社名を変更しました。
企業例:サントリー、リコー、サッポロビール、キッコーマン醤油etc
1970,1980年代:CIブーム
日本でCI(コーポレート・アイデンティティ)に対する注目を浴びたのは1970年代になってからです。公害問題、不祥事などにより企業の社会に対する責任が問われ始めた時代だったようです。消費者の企業に対する目も厳しくなり、企業が自らの「姿勢」をアピールする方法論の一つがCIでした。
日本で初めてCI計画を導入したのは、マツダ(旧:東洋工業)と言われています。以降、バブル経済の影響もあり「CIブーム」が起こります。
企業例:マツダ、シャープetc
1990年代:海外展開
1990年代に入り、グローバル化に伴い、海外でも通じるように欧文表記・カタカナに社名を変更する企業が現れ始めます。
国内だけではなく、海外にも市場を広げる目的があったようです。
企業例:NEC,TOTO,ライオンetc
2000年代:グループ再編の波、持株会社化
2000年代に入ると、持株会社(ホールディングカンパニー)が急増します。それに伴い、年間平均で40社以上が(2006年に至っては70社以上)、が社名を変更しています。
また、M(合併・買収)の動きが活発になってきたのも、2000年代以降です。社名変更との相関関係も深くなっています。
企業例:オリンパス,パナソニック,東京海上HD,etc
まとめ
今回は年代別に、企業が自分たちの会社の名称を変える理由・背景をまとめました。
当然ですが、時代の変化が激しさを増すにつれ、CI・ロゴ・社名を変更する企業が増加しています。
今後もこの動きはまだまだ続きそうです。