ご存知でしたか?看板のデザインにも著作権があります

気づいた時にはもう遅いなんてことが起こらぬよう、事前に著作権侵害を学んでおきましょう。今日は「看板にまつわる著作権侵害」についてご紹介します。
そもそも著作権侵害ってどんなときに起こるのか?
著作権侵害が成立するにはどのような条件が必要なのでしょうか。こちらの記事で紹介されていた事例を元に紹介させていただきたいと思います。
参考: http://bylines.news.yahoo.co.jp/kuriharakiyoshi/20150817-00048568/
著作権侵害が成立するのは、次の4つの条件に当てはまる場合です。
元のデザインが著作権の対象となる著作物である場合
著作権侵害は、元ネタとなるものが著作物でなければ侵害にはなりません。著作物とは思想や感情を創意的に表現したものをさします。そのため、デザインは著作物に当たり、マネをすると著作権侵害となります。ですが、元のデザインの著作権の保護期間が終了している場合は、侵害とはなりません。
※著作権の保護期間は、著作者の死後50年までが原則とされています。
マネする側が元のデザインを知っていた場合
著作権は偶然の一致には適応されません。もしも偶然似たようなデザインになってしまっても、制作者が模倣した事実はわからないためです。ですが、元のデザインが有名である場合や、見るからにマネだと分かる場合は訴えられる可能性が十分にあります。
元のデザインに類似している場合
見るからに似ている場合は、もちろん類似性があると判断されます。ですが、アイデアが似ているといった程度であれば著作権に及ばない場合があります。共通部分があっても、著作権侵害とはすぐに言いがたいのです。
元デザインの著作権者の許諾がない場合
元デザインの著作権者がそもそも使用を許諾している場合は、侵害にはあたりません。そのような場合は、通常使用料を支払い許してもらうケースが多いです。
以上のように著作権には侵害にあたる場合とそうでない場合が線引きされています。
看板にも著作権はあるの?
看板も表示面のデザインが模倣である場合は、著作権侵害となります。ですが、実際には街中にある看板には、似たようなデザインや色合いの看板が溢れています。その理由は、デザインの著作権を持つ人が訴えていないからという単純な理由です。
著作権侵害は、マネされた側がマネした側を訴えない限り発生しない権利です。多くの場合は、訴えていないというある意味運の良い理由で侵害だとされない場合が多いのです。
しかし、大手企業のロゴや有名なデザインをマネした看板が訴えられたケースも少なくはありません。実際に、有名キャラクターを無断使用したというケースや、他企業のロゴに似たデザインを制作したケースで裁判が起こった事例があります。
まとめ
看板のデザインは色合い、キャッチコピーのインパクト、ロゴなど複数の要素で構成されています。たしかに他のお店の看板に魅力を感じることや参考にすることはあるでしょう。ですが、お客様の記憶に残る看板とは、他店舗の模倣看板ではなく、そのお店のオリジナルの看板です。独自性やオリジナル性の高い看板こそがお客様の目に止まる看板になります。ぜひマネではなくお店ならではの看板をデザインし、他店舗との差をお客様に訴えていきましょう。