どんなお店を開きたい?職業別にみる開業に必要な資金とは

お店を開こうと思っても、どのくらい準備資金を用意すればよいか想像がつきにくいものです。開業にかかる費用は業種によって全く異なります。本日は「職業別にみる開業に必要な資金」をお届けします。
開業時にかかる費用とは?
開業時にかかる費用を分類すると、大きく分けて3つになります。
- 物件にかかる費用
- 設備や機器にかかる費用
- 販促用品にかかる費用
物件にかかる費用
物件にかかる費用は、お店の規模や立地によって異なります。新築物件の場合は、設計から内装まで建築会社や工務店と相談し、ゼロから進めていきます。
居抜き物件で開業する場合も、既存の内装をベースに、希望通りのデザイン・コンセプトへと近づけていきます。いずれにせよ、物件への投資は、開業時にかかる費用の中でも負担が大きくなります。
設備や機器にかかる費用
次にかかるのが、設備にかかる費用です。飲食店の場合は、冷蔵庫や水回り、空調機器、お客様が使用する机や椅子などに重点を置くでしょう。
一方、クリニックや医院の場合は、専門機器にお金がかかり、場合によっては物件にかかる費用を上回る可能性もあります。どのような設備を導入するか、新品か中古かなど、予算に応じて検討を進めましょう。
販促用品にかかる費用
最後に、販促にかかる費用です。販促にはさまざまな手段があります。チラシやポスターの掲示といったリアルな販促方法から、ホームページ作成・SNSの運用等のネット利用の種類まで多くの方法からお店にあった方法を選択できます。
業態によって、それぞれ効果も異なりますので、戦略的に実施するようにしましょう。
業種別に開業資金を見てみましょう
では、実際に業界別に3つの費用の合計金額がどの程度になるか見ていきましょう。(いずれも居抜き物件の場合で考えます。)
飲食店・カフェの場合
【費用:100万円~1,000万円】
お店の規模や揃えるメニューによっても異なりますが、おおよそこのくらいの費用が必要となります。飲食店の場合は、厨房機器などの設備はもちろん、食器類の準備も必要です。
居抜き店舗の場合、厨房機器が残っていて、費用が削減できる場合もあります。ただし、後々故障や不具合が起こる場合もありますので、入居時に設備をきちんと確認し、開業後のトラブルがないよう気をつけましょう。
居酒屋の場合
【費用:300万円~2000万円】
居酒屋の場合は、通常の飲食店・カフェと比較し、より設備に費用がかかる場合があります。厨房機器の充実や、タバコの排煙への配慮が必要であるためです。
こちらについても、居抜き物件に入居する場合は、残された設備に異常がないかを事前に確認してから、入居を決めるよう注意しましょう。
美容室の場合
【費用:500万円~1,000万円】
美容室の場合は、設備に費用がかかります。シャンプー台、カット台、鏡など、他の業種と比較し特殊な設備が必要です。
また、美容室の場合は、リラックス出来る居心地のよい雰囲気の演出が重要になります。そのため、内装にもこだわる必要があるでしょう。照明の色、壁紙や床の色など、どのようなテイストにするかでお客様の印象は大きく異なります。
予算に限りがある場合は、希望のイメージから譲れないこだわりの点を導き出し、内装デザインに反映いきましょう。
学習塾の場合
【費用:100万円~1,000万円】
学習塾は比較的に安価に開業が可能です。専門知識がないため、物件を見つけ、机と椅子さえ調達出来れば、スタートできます。
学習塾において重要なのは、販促にかける費用です。生徒を集めるためにどのような販促活動が効果的なのか、地域特性も抑えながら方法を探りましょう。
医院・クリニックの場合
【費用:1,000万円~2億円】
医院やクリニックの場合は、最も費用がかかります。専門機器に多額の出資が必要となるためです。また、医療関係の場合、なによりも清潔感が重要となります。内装工事や外装工事含め、あらかじめ予算を確保し予算不足による節約のないよう気をつけましょう。
内装会社や看板屋さんについても、医療関係に特化した会社が世の中には存在します。こだわりや医院の個性を出すためにも、そのような専門会社と手を組み進めることをおすすめします。
まとめ
業態によってかかる費用は、異なります。金額差の理由は、設備の違いが大きな要因を占めています。設備についても、中古品の購入やリースによって費用を削減することは可能です。
お店の雰囲気・コンセプトを考えた上で、どのように予算を使用するか、あなたのお店に合った開業方法を見つけましょう。