いつか看板も作れるように?3Dプリンタの機能・普及度とは

話題の3Dプリンタ。いつか看板への応用もあるのでしょうか?「3Dプリンタの機能と普及度」ををまとめてみました。
今、話題の「3Dプリンタ」とは
「魔法の機械」とも呼ばれる近年話題の3Dプリンタ。
3Dプリンタとは、紙などの平面(2次元)に印刷するプリンタに対し、3Dのデータを元に立体の造形ができる機器のことを指します。
いつか看板も3Dプリンタによって製作が可能になるのでしょうか?今回は3Dプリンタについてご紹介します。
3Dプリンタが活躍している分野
3Dプリンタは、まだまだ私たちの身近なところで活躍を感じることは多くありません。現状どのような分野で使われているのか、事例を見てみましょう。
医療
臓器や骨などのモデルを製作し、研修時、説明・実際に実験をする道具として応用することができます。1個から製作が可能なため、1人1人オリジナルな製作が必要とされる義足や人工骨の製作にも適しています。
今後は、動脈や臓器など、再生医療分野での研究開発がより活発になっていくと予想されています。これまで高額であったり、手術自体の難易度が高かったりして難しいと考えられていたことが、3Dプリンタの活躍によりできるようになることが期待されます。
建築・モノづくり
本物を製作する前に試作品を3Dプリンタで製作し、チェックや検討を迅速かつ的確に行うことができるようになってきています。
また、完成度の高い模型やサンプルを低予算で製作することができ、お客様へのプレゼンテーションにも応用が期待されます。
教育
これまでは教科書の紙面の中でしか見ることのできなかった物体や生体を、3Dプリンタで実際に作り、手で触って実際に見て、学ぶことができるようになると考えられています。
これにより、生徒の興味や理解度も高まると期待がされます。実際イギリスでは、数学とデザインの教育現場で、実際に3Dプリンタを使っての事業が検討されています。
3Dプリンタの原理とは?
これまでのプリンタと言えば、2次元のデータによって紙などにインクを乗せることで文字や図形を印刷してきました。これに対し3Dプリンタは、樹脂などの素材を細かく何層にも積み重ね、立体を作ります。
そのため、万能と思われる3Dプリンタにも、現状ではできないことや懸念点が存在しています。
現在の3Dプリンタでは備わっていないスペック
ここまでは3Dプリンタの可能性をお伝えしてきました。
そうは言えども、3Dプリンタにも出来ないことがまだまだ存在します。ここからは今は備わっていないスペックをご紹介していきましょう。
強度・気密性
材料を積層させて作るため、強度や気密性を大きく保つことは難しいと言われています。現在3Dプリンタを使って製作が行われているのはあまり大きなものではありません。荷重がかかり、大きな強度が必要なものを作る際には注意が必要です。
また、気密性に関しては、シリコン等別の素材でカバーをしたりと、仕上げるには何かしらの工夫が必要です。
フルカラー
現在、フルカラーでの製作ができるのは1台1,000万円以上をする機械1台のみです。そのため、3Dプリンタで製作をしたのちに、着色をする必要があります。
複数素材の組み合わせ
3Dプリンタの構造上、一度に製作のできる素材は1種類のみです。また、使えるのは、樹脂・ナイロン・石膏・シルバー・チタン等の限られた素材のため再現性には限界があります。
まとめ
3Dプリンタについて、簡単でしたがご紹介をさせて頂きました。いかがだったでしょうか?現状ではできないことや難しいことも多くあり、家庭用プリンタのように私たちの身近にあるものとはまだまだ言えません。しかし、実際の現場での応用に向け、研究開発が着々と進んでいます。看板領域への応用も数年のうちに可能になるかもしれません。